緑の様子が、あからさまにおかしいのである クローゼットの中にいた青年は、二人の会話こそ聞こえなかったものの、何か重大な事件でも起きたのではないかと考えていた
青年にとって、緑は自分を妙な部屋に連れ去った男では有るが、特にマイナスな考えは抱いてはいなかった むしろ、面白い服装だなぁ……とか呑気に、緑の忍者服姿を眺めていたのである
「……大丈夫…ですか?」
とうとう沈黙に耐えかねて、青年は緑に声をかけた しかし、緑の視線はおよいだままである
「………俺は、闘う為に生まれた、だから闘わなければいけないんだ」
青年に言ったわけではない 緑は、自分自身に暗示をかけるかのように何度も何度も繰り返し呟いた
「俺は、―――――なんだから」
その言葉を聞いて、青年は驚きのあまり静止してしまった 彼が噂の、ピーマンだとは微塵も思ってはいなかったらしい
