彼らにどう思われても、平気だった 両親ですら、興味を引かなかった 父は分かりやすい失望を私に向け、母は絶望で震えていた それでも何も感じなかった
私にとってショックだったのは、唯一信頼する幼馴染みの反応だった
彼はきっと、私がジャガ芋から外れたことを喜んでくれると思っていた しかし、幼馴染みは私を避けた 私と目を合わせてもくれなくなった
幼馴染みは私が「ジャガ芋にはなりたくない」と言ったから、痣が消えてしまったのだと思っているようだった 私がジャガ芋となってから変わってしまった二人の関係は、元のように修復されることはおろか、痣があった頃よりも悪くなってしまった
そうして、2年の歳月が過ぎた頃 別の一族の中に、山芋が生まれた その存在が、また皆の希望となった
じゃが芋、山芋、薩摩芋、里芋 この4人が揃ったときにこそ、真の救世主「紅芋」が生まれいずるのである それこそが、皆の世界の希望なのである
私は、それを喜んだ 私ではない救世主は確かに存在し、きっと皆を導くだろう 自分にはできないことを彼は成し遂げてくれるだろうと、私は勝手に考えていた
山芋と呼ばれる彼が、自分と同じ年の少年などとは露とも考えていなかった 彼は、逃げたのだ じゃが芋という名の、重圧から……
